FF10-P.L.SCENARIO_10

裏切りの“真実”
-"Bebel offensive and defensive battle"

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

<飛空艇・ブリッジ>

シド
じかんがねえ! さっさと はっしんしろ!

アニキ
あと 3フン だ!

シド
もたもたするんじゃ ねえ! 1プンで やれ!

ティーダ
「ユウナはどこだ!!

シド
なかまは ぜんいん のったか?

【クルー】
いきのこりは ぜんいん!

<ティーダ、シドの襟をつかむ>

ティーダ
「どこだって聞いてんだよ!
「答えろ! ユウナはどこだ!!

シド
「ユウナを見つけて どうするってんだ

ティーダ
「オレ……なんにも知らないで勝手なことばっか言ってた
「あいつを追いつめて 悲しい思いをさせて……
「あやまるんだ  あやまらなきゃ いけないんだ

シド
「なんでえ! あやまってそれでおしめぇか!
「そのあと また旅にひっぱり出して『シン』と戦わせるってか?
「召喚士に全部おっかぶせて ひとりで死なせる気だろうが!

<シド、ティーダを投げ飛ばす。→ティーダ、勢い良く尻餅をつく。→が、シドに振り返る>

ティーダ
「違うッ!!
「ユウナは……絶対に死なせない!

シド
「へッ! 口だけならなんとでも言えんだよ!

ティーダ
「死なせねえって言ってんだろうが!!

シド
「小僧 その言葉 ウソはねえんだな
「口だけのガキじゃねえって説明してみろ

ティーダ
「おう!
「居場所 知ってんのか!?

シド
「わかりゃしねえよ! だから探すんだ
「この飛空艇でな!

ワッカ
「ひ……飛空艇ぃ!?

アニキ
おやじ! はっしんじゅんび かんりょうだ!

シド
よっしゃあ!! 1000ネン ぶりの ふらいとだ!

 

<飛空艇、浮上>

 

アニキ
すげえ! うごいてる!

シド
な? ばくち うって みるもんだろ?

アニキ
すげえ! とんでる!

シド
つぎは……あれ つかうぞ

アニキ
……しかたないよな

<一同、祈りの歌を合唱>

ワッカ
「なにが始まるんだ?

リュック
「ホームを爆破するんだよ

ルールー
「どうやって?

シド
「禁じられた機械ってやつでな
おっし! はっしゃ!

 

<飛空艇から無数のミサイルを発射させ、ホームを粉砕>

 

シド
ガハハハハ! きれい さっぱりだぜ!

【アニキ】
ふおー おおおおおお……

シド
なくんじゃねえ!
きかいの いいところはな  また つくれば いいってことだ

ワッカ
「まあ その……あれだ そんなに落ちこまねえでよ
「ドガ〜ンと一発 景気づけの花火ってことで……なあ?

リュック
「ぜんっぜん景気よくないよ! サイアクー!!

 

ルールー
「……やりきれないわね

 

ワッカ
「ふざけたこと言っちまったよな オレ

 

リュック
「あたしは だいじょうぶ  うん……平気……だよ

 

ティーダ
「ユウナのこと なんかわかったか?

シド
「これから調べんだよ
「今 スフィア波検索装置で調べてるところだから安心しろ!

ティーダ
「スフィアハ ケンサクソウチ?

シド
「1000年前の機械だ
「仕組みなんてわからねえからなんにも聞くんじゃねえぞ!

ルールー
「なんにもわからずに使っているの!?

シド 
「おう!
「コイツがどういう仕組みで飛んでるかも わかってねえ!

【ワッカ】
「いー! うわっ……!

シド
「エボンの機械禁止のせいで オレたちはなんにも知らねえ愚か者よ!
「まったく 愉快痛快じゃねえか!

 

アーロン
「ユウナがどこにいるにせよ ひと波乱あるだろうな

 

ワッカ
「こんな機械で空飛ぶなんてのはカンベンしてほしいぜ

 

リュック
「この船 おぼえてる? 海に沈んでたやつだよ

 

ルールー
「この船の中では 私たちは無力ね

 

シド
「ヘンなとこさわって 船こわすんじゃねえぞ!

 

アニキ
きが ちるだろ! はなしかけるな!

 

<通路>

キマリ
「キマリはアルベドの犠牲を忘れない

 

イサール
「アルベド族には ずいぶんと世話になってしまった
「しかし……いくら言われても旅をやめるわけにはいかない

ティーダ
「死んじゃうのに か

イサール
「子供のころから決めていたんだ とっくに覚悟はできているよ
「僕がやらねば誰がやる……そんなところさ
「こんなものが空を飛ぶとは信じられない
「すごい機械だとは思うが やはり教えに反するものだ
「正直言って 乗っていると気分が悪くなるね

ティーダ
「ただの乗り物酔いじゃない?

イサール
「乗り物……酔い? なにかな それは?
「船を降りたら すぐに旅を再開だ

 

マローダ
「俺もよ 旅の終りにアニキが死ぬなんてイイ気分じゃねーよ
「誰も死なずにすむ方法がありゃ そっち取るに決まってらあな

ティーダ
「じゃあ 考えよう!

マローダ
「簡単に言ってくれるよな……
「たっぷり時間さえありゃあ いくらでも考えるっつーの
「でもな チンタラ考えてるうちに『シン』がみんな こわしちまうだろ
「スピラにゃあ時間がねえんだよ
「オレたちゃ ビサイドでアルベド族にとっつかっちまってな
「パッセがワナにかかっちまってよ 言うこと聞くしかなくってな
「ま 仕方ねえやな パッセも相当疲れてたからな
「まだガキだってのに ムリしてオレらの旅についてきてよ……
「ちっちぇえ体でキバってんのさ たいした奴だよ あいつは

 

イサール
「眠らせてやってくれないか

 

リン
「これはこれは
「無事に脱出できたようで なによりです

ティーダ
「あんたも乗ってたのか!?

リン
「商品を仕入れにホームへ戻ったところ 巻きこまれまして
「とんだ災難です
「幸い 商品は無事です
「必要なものがあれば なんなりとお申しつけください

<選択肢:「武器みせて」or「アイテムみせて」or「やめておく」→「やめておく」を選択>

リン
「今後も わが旅行公司をぜひともごひいきに
「売上は ホームの再建に役立たせていただきます
「今後も なにかご用があれば なんなりとお申しつけください

ティーダ
ありがとう つぎも よろしく

リン
すばらしい
われわれの ことばをかんぺきに おぼえましたね

ティーダ
こつが わかれば かんたんっす

リン
こうして かたりあえる ひが くるとは じつに よろこばしい ことです

ティーダ
おれもっすよ

リン
ぜひ わたしからの おいわいを うけとって ください

<ティーダ、『逆転のカギ』を99個もらう>

ティーダ
ありがとう!

 

<倉庫前>

ドナ
「見ればわかるでしょう 疲れてるの
「用がないなら ほっといてくれる

ティーダ
「……はいよ

ドナ
「待って あんたにひとつ質問
「もし 私が旅をやめるって言ったら……どう思う?

<選択肢:「やめちゃえよ」or「勝手にしろよ」→「やめちゃえよ」を選択>

ドナ
「めずらしいわね
「ふつうの人は 旅をやめる召喚士には きびしいのに

ティーダ
「そうなのか?

ドナ
「使命から逃げた って後ろ指をさすのよ

ティーダ
「別にいいんじゃないの
「陰口言うヤツには言わせといて 好きなようにやりなよ

ドナ
「えらそうな口を たたかないで
「でも それもいいかもね……
「バルテロとふたりで遠くへ逃げちゃおうかな
「話 聞いてくれてありがとう  なんだか ふっきれたわ

 

<ティーダ、ブリッジに戻ると…>

アーロン
「ユウナを救出して その後はどうする
「おまえの望みは ユウナの身の安全だろう
「旅をやめさせるつもりか

シド
「あたりめえよ!
「このまま旅を続けりゃ ユウナはかならず死んじまう
「そんな ふざけた話があるか!
「定めだかなんだか知らねえが だまって姪っ子を死なせられっか!
「ユウナを助けたら 召喚士なんざ即・廃業させたる!

アーロン
「ユウナの意思に反しても か

シド
「死んじまうよりゃマシだ!
「文句のある奴ァ前に出ろ たたき出したるわ!

アーロン
「やむをえんな

シド
「おーし! 満場一致だな!

 

ワッカ
「なあ あいつ 姪って言ってたよな?
「んじゃあ ユウナはアルベドと血がつながって……
「わ わかってるって!
「ユウナは……ユウナだもんな

 

リュック
ユウナ たび やめて くれるかな……

 

ルールー
「なにがあっても ユウナが旅をやめるはずないわ

 

アーロン
「なんとでも言わせておくさ

 

シド
「まずはユウナ救出だ いいとこ見せてみろや!

 

アニキ
おやじ! ユウナの いばしょが わかった!

シド
どこだ!?

アニキ
いま うつす!

ティーダ
「ユウナ!?

<ユウナとシーモアが映し出される>

ティーダ
「どこだ!?

ルールー
「【聖ベベル宮】 エボンの総本山よ

ティーダ
「おっさん 行ってくれ!

シド
「わかってんのか 小僧
「ベベルの防衛網はハンパじゃねえ!

ティーダ
「なんだよ おっさん ビビってんのか!
「そこにユウナがいる だったら助けに行く
「そんだけッスよ!

シド
「へっ 吹かしやがる
しんろ ベベルだ! ぜんそくで ぶっとばせ!

アニキ
りょうかい!

シド
「ベベルまではちょいと時間がかかる
「そのあいだに……

ティーダ
「戦闘準備だろ!

 

リュック
「なんでシーモアが生きてんの!?
「あんにゃろ マカラーニャでやっつけたのに!

アーロン
「死んでいるさ ジスカルと同じだ
「強い想いに縛られ 異界に行かずにとどまったのだ

リュック
「うわ〜!? しつこ!

 

アーロン
「ユウナは 奴を異界送りする気かもしれん

リュック
「うまく行くかな?

アーロン
「シーモアがスキを見せればな

 

リュック
「ユウナ救出作戦だね! あたし燃えてきたよ〜!

 

アーロン
「ベベルか…… 10年ぶりだな

 

ワッカ
「ユウナが無事なのはいいけどよ なんだよ あのかっこう?

ルールー
「花嫁衣裳みたいね

ワッカ
「んなっ!?
「くっそぉ…… どうなってやがんだ

 

ルールー
「ベベルは地上に築かれた都市よ 水中でのバトルもありえるわ
「あんたかリュックが魔法を修得しておいた方がいいかもね
「あのシーモアは たぶん死者ね
「おかしいわ マイカ総老師はなぜ死者を放置しているの……?

 

<すると、機体が揺れる>

ティーダ
「なんだぁ!?

リン
「内部からの攻撃です
「ホームを襲ったグアドの魔物がもぐりこんでいたようですな

シド
「なに余裕かましてやがる!

リン
「こういう性格なもので

シド
「仕方ねえ! こうなったら……

リュック
「『こうなったら 船ごと爆破して一気に封じたるわ!』

シド
「う!?

リュック
「オヤジは手加減ってものを知らないんだから
「そんなことされたら ユウナ助けに行けないでしょ!
「魔物は あたしたちがやっつける!

ティーダ
「おーっし! やるッス!

リュック
「……ありがと

リン
「リュックさんは良いお友達を見つけましたな
「よろしくおねがいします

 

<通路>

マローダ
「ケガすんなよ!

 

パッセ
「ここはだいじょうぶ! ボクたちが守ってるよ!

 

ドナ
「ここは狭すぎて召喚獣を呼べないの
「あなたたちに まかせるわ  いいとこ見せてちょうだい

 

イサール
「君たちは別の区画をたのむ!

 

<キャビン>

アーロン
「ほう…… なかなかの見物だ

<窓から、魔物が飛んでいる>

ティーダ
「うわ でか!?

リュック
「なにアレ〜!?

ルールー
「エボン守護龍 エフレイエ
「聖ベベル宮を防衛する最強の聖獣よ

アーロン
「フン 最大級の歓迎だ

ティーダ
「んじゃ ベベルは近いってことだな!

シド
「リュック! 聞こえるか!
「これから あのデカブツと一戦まじえるぞ!
「おめえらは甲板に出て あんにゃろうを迎え撃て!
「いいな!

リュック
「ま〜た勝手に決めちゃって……

アーロン
「高い船賃だな

 

<甲板>

シド
「ヤツに近づきすぎるのは危険だ! つかずはなれずで戦うからな!
「距離を変えるタイミングはおめえらにまかせる!
「早めに言えよ! でっかい船だ 急には動かせねぇぞ!

ティーダ
「わかった! オレが指示する!

リュック
「あたしもやるよっ!

<戦闘:エフレイエ>

<エフレイエを撃破>

<戦闘終了>

 

アニキ
くそったれ! しゅつりょくが おちやがった!

シド
おい!
みえたぞ! ベベルだ!

 

<飛空艇、ベベルへ接近>

<兵士たち、銃を持ち構える>

シーモア
「来なさい

【ユウナ】
「あっ!

 

<ワイヤーロープを放ち、地上へ接続させる>

【兵士たち】
「うわっ!!

<ティーダたち、ワイヤーをつたって接近>

【ティーダ】
「たあっ!!

<べべルへ降り立つ>

 

<聖ベベル宮・聖なる塔>

ティーダ
「ユウナ!!

 

<戦闘:僧兵A&B&C>

【ティーダ】
「シーモア! そこを動くな!!

<僧兵A&B&Cを撃破>

<戦闘終了>

 

<戦闘:僧兵A&B&鉄騎63型>

リュック
「ユウナ! 今行くよ!

<僧兵A&B&鉄騎63型を撃破>

<戦闘終了>

 

<戦闘:僧兵A&B&C>

<僧兵A&B&Cを撃破>

<戦闘終了>

 

<戦闘:僧兵A&B&鉄騎63型>

【アーロン】
「いいか 雑兵には構うな

【ティーダ】
「中央突破だろ!

<僧兵A&B&鉄騎63型を撃破>

<戦闘終了>

 

<戦闘:僧兵A&B&岩竜99型>

<僧兵A&B&岩竜99型を撃破>

<戦闘終了>

 

キノック
「茶番は終わりだ

<キノック、銃を構える>

【ティーダ】
「この……!

<アーロンに止められる。→一行、気付くと兵士に囲まれていた>

【ティーダ】
「くっ!

<すると>

【ユウナ】
「んっ!

<ユウナ、ロッドを持ち、シーモアの前に立つ>

シーモア
「いつわりの花嫁を演じてまで 私を異界へ送りたいと?
「強情な方だ
「それでこそ わが花嫁にふさわしい

【ユウナ】
「……!

<ユウナ、異界送りをしようとすると…>

マイカ
「やめい!
「この者どもの命 惜しくはないのか
「そちの選択が仲間の命運を決める
「受け入れるか
「見捨てるか
「どちらを選ぶのだ?

<ユウナ、ロッドを落とす>

シーモア
「それでいい

<シーモア、ユウナの両肩をつかむ>

【ユウナ】
「はぁ……!

【リュック】
「あ あ……!

<シーモア、ユウナを見つめる>

【ワッカ】
「うわぁ あっ!

【ティーダ】
「ぐっっ……!

【ユウナ】
「うっ……!

<そしてユウナと口付けをかわす…。→ティーダ、睨み付ける>

 

シーモア
「殺せ

【ユウナ】
「っ!!

キノック
「悪いな エボンの秩序のためだ

アーロン
「教えに反する武器のようだが?

キノック
「時と場合によるのだよ

ユウナ
「やめて!

<ユウナ、テラスの塀にのぼる>

ユウナ
「武器を捨てなさい でないと わたし……

<キノックたち、銃口を下ろす>

ユウナ
「早く逃げて! お願い!

ティーダ
「いっしょにだろ!

ユウナ
「だいじょうぶ わたしも逃げるから!

シーモア
「やめなさい 落ちて助かる高さではない

<ユウナ、唇を拭う>

ユウナ
「平気だよ わたしは飛べる
「……信じて

<ユウナ、目を閉じて、そのまま落下する>

ティーダ
「ユウナ!

 

<ユウナ、召喚獣ヴァルファーレを喚ぶ。→ヴァルファーレ、すかさずユウナを受け止める>

 

リュック
「目 つぶって!

<リュック、何かを転がす。→すると、閃光が放たれる>

【一同】
「うわあぁ!
「ああっ!!

ワッカ
「くっ! なんだ 今の?

リュック
「アルベド印の閃光弾!

ティーダ
「おろせって! シーモアをぶっ倒してやるっ!

キマリ
「おろさない ユウナは逃げろと言った

ルールー
「あの子と合流するのが先

アーロン
「斬りぬけろ
「うぉぉっ!!

 

<電流の通路>

リュック
「ユウナ どこ行ったんだろ〜!?

キマリ
「ベベル宮は寺院 ユウナがめざす場所はひとつ!

ティーダ
「祈り子の部屋か!

 

<僧官専用通路>

ルールー
「静かすぎるわね……
「ワナ?

ティーダ
「ワナでも関係ない ユウナが待ってんだ!

リュック
「お?

<リュック、何かの装置を見つけ、触れる>

ワッカ
「なんで寺院に機械があんだよ……?

リュック
「だって 便利だし

ワッカ
「そういう問題じゃねえ! 教えはどうなってんだ 教えは!

リュック
「あたしに言われても困るよ!

 

<リュック、また装置を見つけ、器用にあやつる>

ワッカ
「まぁた機械かよ……

アーロン
「これがエボンの本質だ
「みずからの教えを 影で裏切っている

ワッカ
「はぁ……
「人をコケにしやがって……

 

リュック
「ユウナ ホントにいるのかな

ワッカ
「行きゃあわかる!

 

<聖ベベル宮寺院・試練の間を攻略>

 

<控えの間>

ティーダ
「ユウナは!?

ワッカ
「たぶん中だ!

ティーダ
「たぶんじゃなくてたしかめろよ!

<ティーダ、門をこじ開けようとする>

【ティーダ】
「んくっ…… ぐぐぐ……!

ワッカ
「お おい……

ティーダ
「いまさら掟もないだろ!

<キマリも加わり、門が開かれる…>

 

<祈り子の間>

ティーダ
「なんなんだ……?

アーロン
「祈り子だ
「召喚士の心と重なり 召喚獣の力をさずける
「エボンの秘術で取り出され 像に封じられた人間の魂
「あれもまた 哀れな死者だ

<祈り子、ユウナの体に入る。→ユウナ、倒れる>

ティーダ
「ユウナ!

<ティーダ、ユウナを抱え、祈り子の間から出ようとすると…>

リュック
「待って! 出てきちゃダメー!

【ティーダ】
「っ……!

<兵士たちに囲まれていた>

キノック
「一網打尽
「おまえたちには裁判を受けてもらう

アーロン
「フン 公平な裁きを期待したいものだな

キノック
「フフフ せいぜい祈れ

 

<そして…>

<裁判所>

【裁判官】
「これよりエボン最高法廷を開廷する
「エボンの名のもと 厳正なる審理を行う 聖なる法廷である
「裁かれる者よ エボンを信じ 真実を述べよ

ルールー
「ケルク=ロンゾ老師

ケルク
「召喚士ユウナ
「汝は エボンの民を守る使命をおびた身であろう

ユウナ
「はい

ケルク
「ならば問う
「汝は シーモア=グアド老師に危害を加え……
「さらにアルベド族と手を組み 騒乱を起こした
「これはエボンの秩序を乱す許しがたい反逆行為である
「なにゆえ このような暴挙に及んだその意図を述べよ

ユウナ
「それは……
「真の反逆者は シーモア老師です
「老師は 父君ジスカル様を その手で……!

ケルク
「なんですと!

シーモア
「おや 初耳でしたか

ユウナ
「そればかりか……
「シーモア老師は……すでに亡くなっています!

ルールー
「さまよう死者を異界に送るのは召喚士の大切なつとめ
「ユウナは 召喚士として当然のことをしただけです

ユウナ
「マイカ総老師…… どうかシーモア老師を異界へ!

マイカ
「死人は異界へ…… そう申すか?

ユウナ
「はい!

マイカ
「ふっふっふっふっ……

ユウナ
「……老師?

マイカ
「死人は異界へ か……

<マイカ、幻光虫を体から発する>

【ユウナ】
「あっ はぁ……!

マイカ
「さよう わしも死人よ

ワッカ
「なっ!?

ケルク
「マイカ総老師は賢明な指導者 死してなおスピラに必要な人物

キノック
「優れた死者による指導は 愚かな生者の支配に勝るのだ

シーモア
「生命はしょせん空しい夢 生のあとに来る死こそが永遠

マイカ
「人は死ぬ 獣も死ぬ 草木も死ぬ 大地さえも死ぬ
「スピラのすべてを支配するのは死の力 ほかならぬ
「逆らうだけ無駄というものよ

ユウナ
「ならば……『シン』は!
「わたしは召喚士です! 父と同じ 召喚士です!
「『シン』がもたらす死を止めようと旅を続けています!
「それも……それも 無駄だとおっしゃるのですか!?
「わたしだけじゃない!
「『シン』に立ち向かってきたたくさんの人たち……
「その人たちの戦いも 犠牲も みんな無駄なんですか!?

マイカ
「無駄とは言わぬ
「たしかに召喚士が何人犠牲になろうとも『シン』は倒せん
「復活を防ぐすべは無い
「なれど戦う者の勇気は 民にも希望を与えておろう
「召喚士の生も死も 決して無駄にはならん

アーロン
「無駄にはならんが 解決にもならん

マイカ
「ふむ……
「いかにも……それがエボンの真実

ユウナ
「マイカ様!

マイカ
「変わらぬことこそエボンの真実 継続こそがエボンの真実

ユウナ
「変だよ……おかしいよ……

マイカ
「真実に異をとなえる者 これ すなわち 反逆者

ユウナ
「マイカ様!

 

<牢獄>

ティーダ
「う う う う う う う う!!
「出せえ! 出せってんだコラぁ!
「聞いてんのかあ!

アーロン
「無駄だ

ティーダ
「んあ〜〜!
「ユウナ どうしてっかな

アーロン
「さあな
「だが立ち直るさ 強い娘だ

ティーダ
「立ち直ったって!
「旅 続けたら 死んじゃうんだろ

<ティーダ、一定の間を置く>

ティーダ
「スピラって さ
「誰かが死ぬとか 殺されるとか そんなのばっかだな

アーロン
「ああ……死の螺旋だ

ティーダ
「あ?

アーロン
「死をまきちらす『シン』に挑んで 召喚士たちは死んでゆく
「召喚士を守るために ガードは命を投げ出して死ぬ
「祈り子の正体は死せる魂 エボンの老師は死人
「スピラには死が満ちている
「『シン』だけが復活を繰り返し 死を積み重ねてゆく
「永遠にめぐりつづける死の螺旋だ

【ティーダ】
「はぁ〜……

 

<そして…>

キノック
「出ろ おまえらの処分が決定した

アーロン
「処分? 処刑の間違いではないのか

キノック
「なにを言う 親友を処刑するはずがなかろう

アーロン
「よく言う

 

<浄罪の水路・上>

【兵士】
「さて 次はおまえか?

ティーダ
「どういう処分だぁ!?

【兵士】
「おりゃ!

<兵士、ティーダを押して、地下水路へ落とす>

【ティーダ】
「うわぁぁっ!

【兵士】
「さっさと行け!

ティーダ
「みんなは どこいんだよ!

【兵士】
「へへへへ そこらへんに浮いてんじゃねえか?

 

<浄罪の水路>

ワッカ
「おおっ! 無事か!

<ワッカとリュックと合流>

ティーダ
「どういう処分なんだ?

ワッカ
「のたれ死にねらい ってヤツかもな

ティーダ
「はあー インケンなやり方!

リュック
「ユウナは?

ティーダ
「わからない

リュック
「ここで待ってたら 来るかなあ

ティーダ
「うーん……
「出口で待とう

リュック
「出口……あんのかな

 

<そして…>

マイカ
「ロンゾの老師はどうした?

シーモア
「私の父殺しがお気に召さないようで

マイカ
「フッハハハハ
「ふむ…… しょせんはロンゾよ
「頭が固いばかりで役に立たん

シーモア
「それに比べて……
「召喚士ユウナは大召喚士ブラスカの娘
「生かしておけば利用価値はあります

マイカ
「あの娘はエボンの秩序を乱す
「生かしてはおけぬ

シーモア
「……かしこまりました

キノック
「あきらめろシーモア
「あの『浄罪の路』に放りこまれて生きて出た者はおらん

マイカ
「なれど万一突破せぬとも限らぬ
「出口に兵どもを配し あやつらが現れたら始末せい

シーモア
「その任 私におまかせを

マイカ
「ほう…… 花嫁を手にかけると申すか

シーモア
「花嫁だからです せめて私の手で

キノック
「待て オレもいく

シーモア
「私を信用できぬと?

キノック
「父殺しの男を信用できるか

シーモア
「けっこう ご勝手に

 

【男】
「ユウナ様 すまねえ!

 

<浄罪の路>

<ユウナ、ルールーと合流>

ユウナ
「ルールー わたし……

ルールー
「今は なにも言わなくていいわ

 

<ユウナ、アーロンと合流>

アーロン
「どこかに出口があったはずだ それを探すしかないな

 

<ユウナ、キマリと合流>

キマリ
「ユウナ はなれてすまない

ユウナ
「ううん……いいの

 

<奥(出口)へ進むと…>

イサール
「ユウナ君! やはり君か……

ユウナ
「なぜ ここに……

イサール
「ナギ平原で飛空艇から降りて ベベルに来たら……
「キノック老師に呼び出されてね 反逆者を始末しろとの命令だ

【ユウナ】
「はっ……!

アーロン
「やる気か

イサール
「寺院の命令は絶対だ
「たとえブラスカ様のご息女といえど……
「やらねばならん

ルールー
「ガードは? ふたりいたはずよ

イサール
「マローダとパッセならここにはいない
「汚い仕事を請け負うのは 僕だけでいい
「ユウナ君……残念だ

<戦闘:イサール>

<イサール、召喚獣イフリートを呼ぶ>

イサール
「さあ 召喚獣で勝負だ!

<そのまま戦闘:イフリート>

<イフリートを撃破>

<戦闘終了>

<戦闘:イサール>

<イサール、召喚獣ヴァルファーレを呼ぶ>

イサール
「まだまだ!

<そのまま戦闘:ヴァルファーレ>

<ヴァルファーレを撃破>

<戦闘終了>

<戦闘:イサール>

<イサール、召喚獣バハムートを呼ぶ>

イサール
「引き下がるわけにはいかないっ!

<そのまま戦闘:バハムート>

<バハムートを撃破>

<戦闘終了>

イサール
「くっ……
「寄らないでくれ!

ルールー
「ユウナ 行きましょう

イサール
「……この先に地上への通路がある

<ユウナ、一礼して、去る>

アーロン
「もう旅はやめろ

 

<そして一方…>

<浄罪の水路>

<戦闘:エフレイエ=オルタナ>

<エフレイエ=オルタナを撃破>

<戦闘終了>

 

<グレードブリッジ>

<ティーダ・ワッカ・リュック、ユウナ・ルールー・キマリ・アーロンと合流>

リュック
「ユウナ〜!

<リュック、ユウナに抱き付く>

リュック
「よかった〜!
「ほんっと よかった  心配してたんだよ〜!

ユウナ
「うん……ありがと

<ユウナ、抱き締める>

ティーダ
「あ…… あのさ……
「っ!?

<すると、シーモアたちが来る。→兵士がキノックの死体を落とす>

アーロン
「キノック……!

ティーダ
「てめえ!

シーモア
「私は彼を救ったのだ
「この男は権力の亡者だった
「大きな権力を得たばかりに それを失うことを恐れ……
「見えない敵におびえつつ つまらぬ謀略をめぐらす日々
「ひとときの安らぎも知らず 追いつめられていたはず
「だが……
「もはや思い悩むこともない 永遠の安息を手に入れたのだ
「死は甘き眠り
「ありとあらゆる苦しみを優しくぬぐい去り……いやす
「ならば……
「すべての命が滅びれば すべての苦痛も……また いえる
「そう思うだろう?
「だからこそ あなたが必要なのだ
「さあ ユウナ殿
「ともにザナルカンドへ さいはての死者の都へ
「死の力をもってスピラを救う そのために
「あなたの力と命を借りて 私は新たな『シン』となり……
「スピラを滅ぼし そして救う

ティーダ
「なんだそりゃあ……

<ティーダ、シーモアに歩み寄ると先に、キマリが槍を構えて突進する>

【キマリ】
「ふぉっーー!!

<キマリ、槍をシーモアの胸に突き刺す>

シーモア
「めざわりな……
「よかろう
「ならばおまえにも安息をくれてやろう!

<シーモア、右手をかざすと、兵士たちは消える>

シーモア
「ああああああ……!!

<シーモア、不気味な光を放ち、異形化する>

キマリ
「走れ! ユウナを守れ!

アーロン
「行け!

ティーダ
「おっさん ふざけんなっ……

<するとアーロン、剣をティーダに向ける>

アーロン
「行けと言っている!

<ティーダ、しぶしぶ走り出す。→一行、キマリを置いて、駆け抜ける>

ティーダ
「くっそおおおおお!

<すると、ユウナの足が止まる>

ユウナ
「キマリを置いていけません!

アーロン
「奴はガードだ おまえを守ることがすべてだ

ユウナ
「でも!

ティーダ
「そうだよ! ガードなんだよ!
「ああ オレはガードだ!
「だからユウナの行くとこ どこでもついてく!

ユウナ
「どこでも?

ティーダ
「んで 守る!

ユウナ
「じゃあ……

ティーダ&ユウナ
「行こう!

<ティーダとユウナ、キマリのもとへ走り出す>

ティーダ
「キマリ〜! ひとりでカッコつけんな〜!

ワッカ
「おらぁ! オレも混ぜろ〜!

リュック
「あたしも!

ルールー
「私も走ります

<アーロン、しぶしぶ皆に続く>

 

<戦闘:シーモア:異体&幻光異体>

<シーモア:異体&幻光異体を撃破>

<戦闘終了>

 

<そして…>

 

なんとか無事に逃げきれたけど

ユウナは相当 まいってた

 

仕方ないよな ずっと信じてきた

エボンに 裏切られたんだし

 

なんとかしなきゃって思ったさ

だけど……

 

オレ どうすればいいか

ぜんぜんわからなくて それで……

 

 

<マカラーニャの森・野営地>

ルールー
「ユウナは森の奥よ
「キマリがついていったけど あんたも行ってみたら?
「あんたにしかできないこと あると思うわ
「ふ……
「なにも考えずに従って ただ前に進めたら……楽なのにね

 

リュック
「ユウナ どうするんだろ  旅 やめちゃうのかな

ティーダ
「そっちの方が いいだろ?

リュック
「うーん……
「ユウナがホントに旅を続けたかったら……
「邪魔しちゃいけないのかな……とか
「そんなふうにも思っちゃうんだ
「究極召喚で『シン』を倒すけど 召喚士は死なない……
「そういう作戦 ないかなあ
「1000年間 誰も考えつかなかった作戦かぁ……
「ね ユウナのところ行ってみたら?

 

ワッカ
「ユウナ……つらいだろうな
「朝になったら出発だ
「ま どこに向かうかはユウナ次第だけどよ
「ユウナに全部決めさせるなんて 無責任……だよな
「はあ……

 

アーロン
「おまえの出番……ではないのか?
「さすがに……疲れたな

 

<聖なる泉>

<ユウナ、泉に入って一人佇む>

ユウナ
「こんなはずじゃなかったのにな……
「みんなに応援してもらって……
「笑って行けると思ってたんだ
「がんばってたのになぁ……

<ティーダ、泉に入って近づく>

ティーダ
「もう…… がんばるの やめろよ
「聞いたんだ……全部

ユウナ
「ぜんぶ?
「そっか……知ってるんだ

ティーダ
「うん ……ごめん
「ほら……その オレいろいろ言っちゃったろ
「早く『シン』倒そうとか ザナルカンド行こうとか
「ユウナがどうなるかも知らないでさ
「なんつうか…… やな思い させたかなって
「悪かった

ユウナ
「そんなことない
「楽しかった

<ティーダ、水の中へ潜って、浮かぶ>

ティーダ
「あのさ
「思い切って やめちゃおう

ユウナ
「がんばること?

ティーダ
「ううん 旅
「『シン』とか 召喚士とか そういうの忘れてさぁ
「うん ふつうっつうか…… 地味に暮らすのも悪くないって

ユウナ
「……いいかもね

【ティーダ】
「っ?

ユウナ
「でも みんなびっくりするよね

ティーダ
「うん
「だいじょうぶ リュックは賛成してくれる
「ルールーとワッカも なんとかなるだろ!

ユウナ
「キマリも わかってくれると思う  アーロンさんは……

ティーダ
「まかしとけって オレがハナシつけるッス!

ユウナ
「ううん わたしから言うよ ちゃんとしなきゃ
「旅 やめたら なにしようかな……

ティーダ
「うーん…… あっ
「ザナルカンド! ザナルカンド行こう!!

【ユウナ】
「え……?

ティーダ
「あああ スピラのじゃなくて オレんち!

【ユウナ】
「ああ……

ティーダ
「ほら あの飛空艇借りてさ みんなも連れてこう
「んで オレんちでパーっとやるんだ

ユウナ
「わたし ブリッツ見たいな!

【ティーダ】
「うん!

ユウナ
「キミのザナルカンド・エイブスだよ!

【ティーダ】
「おおっ!

ユウナ
「真夜中のスタジアムで みんなで応援するんだ
「のど かれるくらい叫んで 思いっきり騒ぎたい

ティーダ
「うんっ 了解ッス!

ユウナ
「ねえ 試合 終わったら?

ティーダ
「うん? そりゃ遊びに行くさ!

ユウナ
「真夜中に?

ティーダ
「あっは だいじょうぶ! ザナルカンドは眠らない
「夜明け前に海を見に行こう
「街の灯がひとつずつ消えて 星も消えて……
「かわりに水平線がぱーっと明るくなってく
「バラ色……って いうんだろうな 海と 空と 街も……ぜんぶ染まる
「きれいなんだ すごく
「ユウナにも見せたい

ユウナ
「うん……
「見に……行きたいな

ティーダ
「連れてくって! いっしょに行こうよ

<すると、ユウナの目から涙が滴り落ちる>

ティーダ
「ユっ……

ユウナ
「できないよ…… できないんだよ……
「行けないよ……
「うっ うっ っ……!

<ティーダ、ユウナの両肩に手を置く>

ティーダ
「ユウナ

ユウナ
「……っ! え……?

<ティーダ、ユウナに口付けをする。→そして、そのまま流される…>

 

 

 

TO BE CONTINUED....


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