FF10-P.L.SCENARIO_06

『シン』vs『ヒト』
-The 2nd contact to "Sin".

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

<高台>

ワッカ
「くそったれ!

<ワッカ、機械に蹴りを入れる>

ワッカ
「いっ……!?

ティーダ
「ほんっとキライなんだな……

ルールー
「チャップはね……
「ワッカが贈った剣を島に置いていったの
「そして アルベド族が作った機械の武器を手に入れた

ワッカ
「そんなことは関係ないだろ!
「教えに反する機械がキライなだけだ!

 

【討伐隊員G】
「ためし撃ちしたら砲がズレちまったよ 火薬の量が多すぎたらしい

 

【討伐隊員H】
「海から『シン』が出現したら砲撃を行い 足どめする
「『シン』の動きが止まったところをアルベドの機械で 一気にしとめるのだ

 

【アルベド人】
この おれの てで 『シン』に とどめを さすのだ

 

<司令部周辺>

ワッカ
「へーへ ちぇっ…… 失敗確実だっつーのによ

ユウナ
「やめようよ もう
「無謀な作戦かもしれない 教えに背いてるかもしれない
「だけど 討伐隊もアルベドの人たちも……すごく真剣だよ
「みんな『シン』を倒したいって 心から願ってる
「その気持ちは わたしたちとぜんぜん変わらない
「そう思わない?

ワッカ
「へっ わーったよ
「でもな オレは機械を認めない 教えに反することは認めない!

<すると…>

ルチル
「召喚士様 こちらでしたか
「司令部はあちらです キノック老師もいらっしゃいました

ユウナ
「キノック様もですか?

ルチル
「はい ユウナ様もお急ぎください

 

【討伐隊員I】
「あの商人……明かにぼったくっているわ
「ほかに買うところないから 足元見てるようね

 

【討伐隊員J】
「どうした! そんな打ちこみでは魔物に通用しないぞ!
「妹のかたきを取るんじゃないのか!

【少年】
「ぜったいに『シン』を倒すんだ! ぜったいにゆるせないんだ……
「ぜったいぜったいに倒すんだ……

 

オオアカ屋
「どんなに高くしても売れるぜ  独占ってのは すげえよなあ
「いけねえ あんたはこっちだ

<選択肢:「武器みせて」or「アイテムみせて」or「やめておく」→「やめておく」を選択>

 

【チョコボ騎兵隊員】
「ん? なんか聞きたいのか?

<選択肢:「砲台について」or「チョコボ騎兵について」or「今回の作戦について」or「聞きたくない」→「砲台について」を選択>

【チョコボ騎兵隊員】
「これらの砲は アルベド族が無償で提供してくれたものだ
「彼らのこと きらいだったんだがちょっと見直したよ
「この砲なら遠くから攻撃できる 『シン』に弾の雨を浴びせてやるんだ

 

【チョコボ騎兵隊員】
「ん? なんか聞きたいのか?

<選択肢:「砲台について」or「チョコボ騎兵について」or「今回の作戦について」or「聞きたくない」→「チョコボ騎兵について」を選択>

【チョコボ騎兵隊員】
「チョコボ騎兵になれるのは 志願者の ほんの一部だ
「騎兵技術が優れているか 戦場で手柄を立てた者にのみ許される
「今のチョコボ騎士で一番の実力者はもちろんルチル殿だ
「でもなあ……なんでクラスコが誇り高きチョコボ騎士になれたんだろうな……
「たしかに どんなチョコボとでも すぐ仲良くなるんだが……

 

【チョコボ騎兵隊員】
「ん? なんか聞きたいのか?

<選択肢:「砲台について」or「チョコボ騎兵について」or「今回の作戦について」or「聞きたくない」→「今回の作戦について」を選択>

【チョコボ騎兵隊員】
「今回の作戦は 過去の『シン』の行動を研究して 立案されたんだ
「『シン』には 『シンのコケラ』がいる場所に姿をあらわす習性がある
「だから 各地から『シンのコケラ』を集め 痛めつけて『シン』をおびき出し……
「いにしえの機械でトドメをさす! 名づけて【ミヘン・セッション】だ!!
「われら討伐隊の役目は『シン』をおびき出し 足止めすることだ
「とどめをアルベド人にまかせるのは ちょっと悔しいが……
「『シン』を倒せるなら そんな小さなことは どうでもいい

 

ガッタ
「まもなく戦いがはじまります
「いろんな準備を忘れないでください

ワッカ
「おいおい なんかなげやりだな〜

ガッタ
「あったりまえだろ!
「オレは『シン』と戦いたくてここまで来たんだ!
「それだってのに ああっ くそ!

アーロン
「認められたいのなら……

ガッタ
「え?

アーロン
「まず あたえられた任務を黙ってこなしてみろ

【ガッツ】
「う……くっ

 

【キノック】
「おお……
「シーモアから聞いたが 本当に会えるとは思わなんだ

<キノック、アーロンに抱き付く>

【キノック】
「久しいな アーロン! 10年ぶりか?
「はっはっはっ……

<ルールー、ティーダに耳打ちする>

ルールー
「エボン四老師のひとり ウェン=キノック老師よ
「エボンの僧兵の指揮と 討伐隊の監督が担当ね

<そこへガッタが来る>

ガッタ
「作戦準備 すべて完了との報告がありました

キノック
「わかった 下がれ

ガッタ
「はっ!

<ガッタ、持ち場に戻る>

キノック
「なあ アーロン この10年 なにをしていた?

アーロン
「作戦が始まる そんな話はいいだろう

キノック
「どうせ失敗する作戦だ
「少しでも長く夢を見させてやるさ

ティーダ
「ひでえ!

<シーモア、来る>

シーモア
「キノック老師

キノック
「ああ 始めてくれ

<キノック、離れる>

アーロン
「あいつが老師とはな……

キノック
「聞こえたぞ アーロン
「この10年 いろいろあった  おまえは どこでなにをしていた?

アーロン
「友との約束を果たしていた ……まだ終っていない

キノック
「ひとつ教えてくれ おまえはザナルカンドを見たのか?

<アーロン、何も答えず、去る>

ユウナ
「なんだか……いごこち悪いね

【総隊長】
「そろそろよろしいでしょうか
「外で待機しているアルベド族に作戦開始命令を伝えねばなりません
「ここも安全とは言えません 魔物が来るかもしれません
「戦いの準備が整いましたら 私に言ってください

 

ユウナ
「どきどきするね……

 

ルールー
「なにが起こるか わからないから バトルの準備だけはしておいて

 

アーロン
「ユウナのそばにいてやれ

 

ワッカ
「これじゃ まるで寺院が認めた作戦みたいじゃねえかよ……

 

【隊長】
「みなさんの準備は整いましたか?

<選択肢:「まだです」or「整いました」→「整いました」を選択>

【隊長】
「キノック老師 お願いします

ユウナ
「『シン』は来るのかな

【隊長】
「『シンのコケラ』を取り戻しに かならず やってきます
「念には念を入れて コケラに悲鳴をあげさせるのです

アーロン
「そんなことをしなくても『シン』は来る……

 

『シン』はオレのオヤジだ

 

アーロンが言っていたことを

思い出した……

 

 

<キノックの支持で、『シンのコケラ』を解き放つ>

 

<戦闘:『シンのコケラ:ギイ』&うでA&B&あたま>

<アーロン、体を攻撃するが、両腕に阻まれる>

アーロン
「腕の役目は防御というわけか

<『シンのコケラ:ギイを撃破>

<戦闘終了>

 

<『シン』、現る>

ルチル
「行くぞ!

 

<アルベトの大砲が『シン』を直撃。→『シン』、コケラを大量に流出>

 

ルチル
「突撃!

 

アーロン
「来るぞ!!

 

<『シン』、大量のエネルギーを発射させる。→討伐隊が飲み込まれ、辺り一面を吹き飛ばす>

 

<ユウナ、起き上がり、コケラと対峙しているシーモアに駆け付ける>

シーモア
「下がっていなさい ユウナ殿

ユウナ
「は はい

<戦闘:『シンのコケラ:ギイ』&あたま>

<『シンのコケラ:ギイ』を撃破>

<戦闘終了>

ユウナ
「みんなは!?

 

<アルベトの主砲、『シン』に直撃するも、弾け飛ばされる。→崩壊>

 

<そして…>

ティーダ
「うっ……

<ティーダ、起き上がり、辺り一面の死体の山に驚愕する…>

 

ガッタ
「どうなってんだよ……
「おい……なあ……
「どうなってんだよぉ!?

 

<『シン』、去る>

ティーダ
「おまえ なんなんだよ!!

<ティーダ、『シン』を追い掛け、海に飛び出す>

 

ユウナ
「みなさん下がって! 召喚します!

シーモア
「無駄です

【ユウナ】
「はっ!

シーモア
「今のあなたには無理です

ユウナ
「でも なにかしたい!

<シーモア、首を振るが、ユウナ、召喚のポーズを見せる>

シーモア
「ユウナ殿!

<ユウナ、止まる>

 

<ティーダ、必死に『シン』のあとを追う。→そして、ふと止まる>

 

なんで『シン』を追いかけたのか

自分でもよくわからない

 

頭ん中 ぐちゃぐちゃで……

気がついたら あいつを追いかけてた

 

『シン』への怒りとか 帰りたいとか……

 

ザナルカンドのこととか……

オヤジのこととか……

 

 

<回想>

<幼少のティーダ、たたずむ>

ジェクト
「なんだ?

ティーダ
「ジェクトは練習ギライだから もうすぐ引退なんだってさ

ジェクト
「勝手に言わせとけ
「オレは特別なんだ

ティーダ
「ジェクトは酒びたりだから もうダメだってさ

ジェクト
「酒ぐらい いつでもやめられるさ

ティーダ
「じゃあ今やめなよ

ジェクト
「なんだあ?

ティーダ
「やめられるんでしょ?

ジェクト
「へっ 明日にでもな

ティーダ
「どうして今日じゃないのさ

ジェクト
「明日できることは 明日やればいいんだよ!
「どーして泣くかねぇ…… なっさけねえ

<回想終了>

 

オヤジを……感じたような気がした

 

まさか……

 

『シン』の毒気って これか?

……なんてさ

 

はは……

 

何人死んだんだろう

 

人が死ぬたびにユウナは踊る

 

あの悲しい踊りを……

ユウナは あと何回?

 

『シン』がいる限り

ユウナは踊り続けるのか……

 

そんなことを考えていた……と思う

 

 

<アルベト兵器跡>

アーロン
「帰れなかったな

ティーダ
「あ?

アーロン
「たくさんの物語が終った
「が……
「おまえの物語は続くようだ

ティーダ
「あ……

 

オレは……うちに帰れなかった

 

 

ルールー
「また『シン』に近づいたんでしょ? 毒気……だいじょうぶなの?

 

<アーロン、キノックに詰め寄る>

アーロン
「すばやい退散だな
「満足か

キノック
「どういう意味だ

アーロン
「教えに反した兵士たちは死に 従順な僧兵だけが残った

キノック
「ふむ……
「昔と同じというわけにはいかんな

<キノック、去る>

 

シーモア
「顔色が すぐれませんね
「しかしユウナ殿 このような時こそ気丈にふるまわねばなりません

【ユウナ】
「っ!

シーモア
「ふつうの人間ならば 時には悲しみにひたるのもよいでしょう
「けれども あなたは召喚士  人々の希望そのものなのです
「『シン』を倒すまで弱音は許されません よく心得ておくことです

ユウナ
「はい……努力します

シーモア
「不安ですか?
「ならば私が支えとなりましょう ユウナレスカを支えたゼイオンのように

【ユウナ】
「……!

シーモア
「続きは いずりお目にかかる時に  それでは

<シーモア、去る>

 

アーロン
「『シン』はジェクトだ

ティーダ
「実はさ……そうかもしれないって さっき思った
「言っとくけど 信じたわけじゃない

アーロン
「『シン』はジェクト 奴はおまえに会いに来た

ティーダ
「オレに会うために たくさん人を殺したってのか?

アーロン
「それが『シン』だ
「自分の姿を おまえに見せに来たのだろう
「なぜだかわかるか?

ティーダ
「ぜんぜん 知るかっての

アーロン
「おまえに殺されるためだ
「『シン』でいるかぎり ジェクトは襲い 殺し続ける
「それをおまえに止めてほしがっている

ティーダ
「ふざけんじゃねーよ
「なんであんたに そんなことがわかるんだよ

アーロン
「ふっ……

<アーロン、去ろうとする>

ティーダ
「話の途中だろ! 逃げるなよ!

アーロン
「おまえもな

<アーロン、先へ進む>

 

【瀕死の討伐隊員A】
「前線で戦っていた兵は半数も生き残れなかった
「わたしの部下も全滅したよ 討伐隊は……再起不能だ

 

シェリンダ
「だいじょうぶですか?

<選択肢:「回復して」or「がんばれよ」→「がんばれよ」を選択>

シェリンダ
「はい ありがとうございます

 

【瀕死の討伐隊員B】
「こんなはずではなかった……

 

【瀕死の討伐隊員C】
「う……水…… 水をくれ……

 

【瀕死の討伐隊員D】
「オレは……運がいいんだ まだ生きてるんだからな

 

オオアカ屋
「作戦特別価格で かなり もうけたけどよ……
「こんなことになっちまうと 後味悪いな……

<選択肢:「ちょっとみせて」or「やめておく」→「やめておく」を選択>

オオアカ屋
「やっぱり 召喚士様にがんばってもらうしかねえよな

 

ユウナ
「ふたりとも 早く!

<ユウナ、速い足取りで先へ進む>

ティーダ
「はりきってんな……

キマリ
「ん〜 つらいときほど 努力して 明るくふるまう

【ティーダ】
「えっ?

キマリ
「今も同じだ 無理をしている

ティーダ
「ほっといていいのかよ?

キマリ
「ガードが心配すると ユウナはもっと無理をする
「おまえも気をつけろ

ティーダ
「心配するより 笑顔?

キマリ
「キマリも練習している

ティーダ
「ちょっと やってみ?

【キマリ】
「うー んー……

【ティーダ】
「はあ……

 

<ジョゼ街道>

【討伐隊員A】
「寺院で休息することになったが……オレたちゃ破門された身だ
「休ませてくれるか あやしいもんだ  たたき出されちまうかもな
「おお そうだ……
「人間を石に変える魔物が出るぞ これを装備して しのいでくれ

<ティーダ、『安らぎの指輪』をもらう>

 

【討伐隊員B】
「仲間がみんな死んじまったのは教えだ そむいたから……だよな
「禁じられた機械に たよるなんて 取り返しのつかない間違いだった
「これはオレの罪ほろぼしの あかしだ  召喚士様に使ってもらいたい

<ティーダ、『エーテル』をもらう>

 

【エボン僧】
「傷ついた者を救うのは エボンの教えを信じる者として 当然のことです
「破門された討伐隊の者たちでも 寺院は 喜んで保護しますよ
「彼らは十分 罪を受けました もう破門を解いてもいいでしょう
「あなたたちにもエボンの恵みがありますように……

<ティーダ、『ハイポーション』をもらう>

 

【討伐隊員C】
「昨年の ジョゼ海岸防衛作戦も多くの死傷者が出ましたが……
「比べ物になりませんよ 今回は ……教えを破った罰でしょうな
「戦場で ひろったものです  どうぞ お使いになってください

<ティーダ、『メガポーション』をもらう>

 

ティーダ
「あのさ ザナルカンドまで どれくらい?

ワッカ
「まだまだ だな

ルールー
「幻光河を下って グアド族のグアドサラム
「そのあとは 雷平原を越えて マカラーニャの寺院……

ティーダ
「うひゃ〜……

ユウナ
「ふふっ その前に 【ジョゼの寺院】でお祈りでーす

ティーダ
「一気にバビュっとザナルカンドへ! ……それじゃダメなの?

ユウナ
「うん なるべく たくさんも寺院をめぐって 祈り子様に ごあいさつしなくちゃ

ワッカ
「それが召喚士の修行だ
「究極召喚に耐えられるように 心と体を きたえるのさ

ティーダ
「ふーん たいへんだな ユウナ

ユウナ
「みんなといっしょだから だいじょーぶ

<ユウナたち、先へ行く>

アーロン
「おい 新入り

ティーダ
「オレッスか?

アーロン
「ほかに誰が?

ティーダ
「なーんスか 先輩?

アーロン
「ジェクトと『シン』の関係 ユウナには ふせておけ

ティーダ
「は?

アーロン
「あの性格だ
「知れば おまえとジェクトへの遠慮が生まれる
「そんなものは邪魔だ

ティーダ
「まあ……そうだな
「でもさあ 話しても 誰も信じないぞ ふつうさあ

アーロン
「ユウナは信じるさ

ティーダ
「あ……そうかも
「あのさ オレにも話さなくてよかったんじゃない?
「オレの気持ち どーなるわけ?

アーロン
「いざという時に泣き出して 役立たずでは困るからな

ティーダ
「なっ 泣かないっつうの!

アーロン
「泣き虫と聞いていたがな

 

子供のころは……そうだったんだ

 

いまでも……そうかな

 

ティーダ
「あっ!
「オレは信じたわけじゃないからな!

 

<ジョゼ寺院・海の参道>

【ティーダ】
「あっ

 

ルチル
「ユウナ様 みなさん ご無事でなによりです

ユウナ
「あなた方も よくご無事で…… エボンのたまものですね

ルチル
「われわれは命拾いしましたが 戦力としては 全滅同然です

エルマ
「生き残ったチョコボは この子だけなんです

クラスコ
「これじゃあ チョコボ騎兵隊なんて 名乗れないっスよ……

ルチル
「教えに背いて参戦したあげく このありさまです
「死んでいった兵たちに 合わせる顔がありません

エルマ
「おまえだけが残っちゃったね…… みんなの分も がんばろうね

ルチル
「作戦に参加する前に 冷静になるべきでした……

クラスコ
「やっぱり 教えを破っちゃいけなかったスよ……

 

<寺院前広場>

ティーダ
「あれ ジョゼの寺院?

<寺院全体が揺れ、扉が開く>

ティーダ
「すげえ……

ルールー
「あの『毒キノコ岩』はね 召喚士が祈り子様と対面した時だけ開くの

ワッカ
「誰か他の召喚士が来てるってことだな

ユウナ
「どんな人かな

ティーダ
「ドナだったりして

ユウナ
「負けたくないなあ

ティーダ
「うっす! 行くッス!

 

ガッタ
「先輩が…… ルッツ先輩が……

ワッカ
「いないのか?

ガッタ
「探しにいって……見つけた  体が 半分……

ワッカ
「あのバッカ野郎!

ガッタ
「オレ これから どうしたらいいんだろう
「もういやだ こんなの  ビサイドに帰るよ

 

<大広間>

アーロン
「ブラスカも今やエボンの英雄か

 

<すると、扉から二人のガードを連れた召喚士の男がやってくる>

【召喚士の男】
「失礼だが お名前を聞かせてもらえないか?

ユウナ
「ビサイドから参りました ユウナと申します

【召喚士の男】
「やはりそうか……
「ブラスカ様のご息女だね お父上の面影がある

ユウナ
「父の……お知り合いですか?

【イサール】
「いや 直接お会いしたことはないんだ
「ああ 失礼 僕はイサール

イサール
「君と同じ 召喚士だ

【パッセ】
「パッセです よろしくおねがいします

【マローダ】
「オレはマローダ
「見りゃわかるだろうが アニキのガードだ

イサール
「子供のころから いつもブラスカ様を見上げていたよ
「『いつかブラスカ様のような大召喚士になりたい』とね
「きっと お父上から素晴らしい能力を受けついだことだろう
「君なら かならず『シン』を倒せるはずだ

ユウナ
「いえ……そんな…… わたし まだ召喚士になったばかりですし

イサール
「もちろん僕も負けるつもりはない
「どちらが先に『シン』を倒せるか 競争といったところかな

ユウナ
「わたしだって 負けませんから

マローダ
「アニキ!

イサール
「ではユウナ君 僕はこれで おたがいがんばろう

ユウナ
「はいっ!

 

<ユウナたちが先へ進み、あとからティーダ、行こうとすると>

イサール
「君!

ティーダ
「なんスか?

イサール
「君 ユウナ君のガードだろう?
「マローダが 妙な話を聞きつけてね 君たちも知っておいたほうがいい

マローダ
「討伐隊の連中から聞いたんだけどよ
「ここんとこ旅の途中で行方不明になる召喚士が やたら多いっつーんだわ

イサール
「魔物にやられた可能性もあるが それにしては数が多すぎるようだ

マローダ
「くわしーコトは わかなんねーけど とにかく おめーらも気ィつけろや
「召喚士が消えちまったら ガード的にシャレになんねーだろ?

パッセ
「なになに〜? なんのお話〜?

マローダ
「ガードの仕事をしっかりやれっつう話だ

パッセ
「ボク ちゃんとやってるよ〜! ね 兄ちゃん!

イサール
「くれぐれも気をつけて

ティーダ
「うっす!

イサール
「パッセ!

パッセ
「なに 兄ちゃん?

イサール
「出発するよ

パッセ
「うん わかった!
「じゃ〜ね〜!

<三人、去る>

 

 

ワッカ
「おっし ガード全員集合だな

ユウナ
「よろしくおねがいします

ワッカ
「んじゃ 行くか?

 

<ジョゼ寺院・試練の間を攻略>

 

 

<控えの間>

アーロン
「ふらふらするな 落ちついて待っていろ

 

ルールー
「あんたも もう少し落ちついてね 恥かくのはユウナなんだから

<すると、ドナとバルテロが来る>

ドナ
「あら またアナタたち?
「あいかわらず 頭数だけは多いわね

<するとバルテロ、アーロンの前へ立ちはだかる>

ドナ
「どうしたの バルテロ? そのオジサンに なにか用?

バルテロ
「あんた……アーロンだな

アーロン
「だったらどうする

バルテロ
「握手……してくれないか
「アーロン……いや アーロンさん!
「俺 あんたにあこがれてガードになったんだ!

【アーロン】
「フンっ

<アーロン、仕方なしにバルテロと握手する>

バルテロ
「ありがとうございますっ! か 感激ですっ!!

ワッカ
「大召喚士ブラスカ様を守ったガードをつかまえて『オジサン』とはな

ルールー
「もの知らずにも ほどがあるわね

ティーダ
「うわ〜……

ドナ
「バルテロ もういいでしょ! 戻ってきなさい!

ティーダ
「苦労してんな〜

 

ワッカ
「いや〜 面白い見物だったけど 心臓によくねえな

 

ドナ
「おそいわね いつまで待たせるのかしら

 

バルテロ
「なあ ドナ 俺 もう手 洗わんぞ

ドナ
「やめてよ もう  汚い手でさわったらぶつわよ

 

キマリ
「自分の場所を決めろ  そこで だまって待て

 

<ユウナ、ようやく戻って来る>

ドナ
「待つべきものは偉大な父親ね
「ガードの数はむやみに多いし アーロン様まで味方につけて
「それにシーモア様にも 気に入られているみたいじゃない?
「『ブラスカ様の娘』って肩書きがあると 違うわね

ユウナ
「父は……関係ありません
「わたしは ひとりの召喚士として旅をしているだけです

ドナ
「あら けっこうなことね
「でも えらそうなことを言う前に まず自分の足でシャンと立ったら?
「ガードにたよってばかりだと いざっていう時に痛い目見るわよ

 

<召喚獣イクシオンの名前入力画面>

 

<そして…翌朝>

<寺院前広場>

<ティーダ、伸びをする>

【ティーダ】
「ん うーん うっ〜

 

ルールー
「また旅の始まりね

 

ワッカ
「ユウナが来たら出発だ

 

キマリ
「ドナは出発した イサールも出発した

 

アーロン
「新入りは今のうちに 旅の準備を整えておけ

 

<大広間>

ガッタ
「オレ……ビサイドに帰るわ 先輩も……いないし

ティーダ
「そっか…… ひとりで戦うのもつらいよな

ガッタ
「よその討伐隊も ほとんど撤収しちゃったよ
「オレももうすぐ出発だ
「あんたたちも もう行くんだろ? 元気でな またどこかで会えるといいな

 

<僧官の間(左)>

【僧官】
「夜明けまで ずっと働きづめだったんですよ
「ケガ人の手当てや 異界送りや……

ティーダ
「そっか……それじゃあ もう少し眠らせてやってください

ユウナ
「う……

<ユウナ、目を覚ます>

ティーダ
「ああ……
「おはよ

ユウナ
「あれ……朝?

ティーダ
「だいじょーぶだよ

ユウナ
「でも 朝なんでしょ!?
「ああっ!
「ごめーん!!
「すぐ支度してくるから ちょっとだけ待ってて!

<ユウナ、ベッドから飛び出す>

【ユウナ】
「えっえっ……もう〜……!

ティーダ
「そんなにあせんなくたっていいって

 

<そして、ユウナ、出てくる>

【ユウナ】
「っ!

ワッカ
「よ〜お ねぼすけ!

ユウナ
「ごめんなさ〜い!
「すみません

ルールー
「そんなに急がなくていいのに ほら 寝ぐせ

【ユウナ】
「あっ!

ワッカ
「寝ぐせの召喚士なんて みんなガッカリだぞ

ユウナ
「起こしてくれればいいのに

ルールー
「声はかけたよ でも 口あけて眠ってたしね

ユウナ
「えっ? うー もーう
「今日はなんだか みんなイジワルっすね

【ティーダ&ワッカ&ルールー】
「ははははははっ

【アーロン】
「フンっ

ユウナ
「あ! アーロンさんまで!

アーロン
「さて……召喚士様の寝ぐせがとれたら出発だ

【ティーダ&ワッカ&ルールー】
「ははははははははっ

 

あんなに笑ったのは 久しぶりだった

 

でも 今はわかってるんだ

 

オレ以外は……

本気で笑ってなかったんだよな

 

ああして笑わないと

やってられなかったんだろ?

 

<海の参道>

ルチル
「お早い出発ですね
「ユウナ様は昨晩 あれほど おそくまで働かれていたのに……だいじょうぶですか

ユウナ
「お気づかい ありがとうございます  でも十分休みましたから
「あなたがたも出発ですか

ルチル
「はっ! 幻光河を渡って北上します 新たなチョコボを探すつもりです

エルマ
「チョコボが見つかったら 騎兵隊を再建しまっす!

ティーダ
「あん? ひとり 足りないんじゃない?

<すると>

クラスコ
「た〜いちょ〜う! 待ってくださ〜い!

エルマ
「なにしてんの〜! 置いてくよ!!

クラスコ
「だはっ! はあはあっ……! うえっ!
「だって チョコボについてくなんてムリ……

ルチル
「ではユウナ様 ご幸運を  エルマ クラスコ 行くぞ!

クラスコ
「えっ!? ちょ ちょっと休ませて……

エルマ
「甘ったれないっ!

 

<ジョゼ街道>

ティーダ
「次 どこだっけ?

ルールー
「【幻光河】を渡る

ティーダ
「うーっす!
「【ゲンコーガ】へ向けて しゅっぱーつ!

 

<南岸の道>

【男】
「これしきのケガで歩けねえなんて オレもヤワだぜ……

【女】
「彼とは ずっといっしょに戦ってきたの  田舎に帰るのも いっしょってわけ

 

シェリンダ
「こんにちは みなさん
「あの作戦 わたしたちにとっても 大きな教訓になりますよね
「エボンの教えに反していては やはり『シン』は倒せないのです
「わたし グアドサラムへ行こうと思っています
「グアド族とは きちんとお話をしたことがないですからね

 

ビラン
「見ろ キマリの仲間だ  よく似ている

ティーダ
「どこが?

ビラン
「どちらも召喚士を追いかけるツノなしの 小さい奴!

エンケ
「ツノなし! ツノなし!

【ビラン&エンケ】
「ぐはははははは!!

キマリ
「キマリをあざけりに来たか

ビラン
「ちがう 小さなキマリに忠告に来た

エンケ
「召喚士が消え 帰らない

ビラン
「次は キマリの召喚士の番だ

エンケ
「あわれなキマリ! ツノをなくし 召喚士もなくす!

ビラン
「みじめなキマリ! ひとりで泣き叫べ!

【ビラン&エンケ】
「ぐはははははは!!

<ビランとエンケ、去る>

ティーダ
「あいつらさ キマリにうらみでもあんのか?

<キマリ、首を横に振る>

ティーダ
「じゃあ ただのイヤがらせ?

キマリ
「いつかケリをつける

ティーダ
「いつでも手伝うからな!

キマリ
「キマリひとりで

ティーダ
「お……おう

ワッカ
「うん キマリの問題だ
「オレたちは だまって 見てるのが礼儀ってもんだ

ルールー
「気になるわね

ワッカ
「ロンゾ族の問題は ロンゾが解決する
「昔っからのしきたりだろ?

ルールー
「そうじゃなくて…… 召喚士が消えるってこと

アーロン
「突然消えるわけでもあるまい

ティーダ
「ま ガードがしっかりしてれば だいじょうぶってことだ

ワッカ
「お!

ルールー
「言うわね

ティーダ
「へへん!!

 

ベルゲミーネ
「また会ったな
「ミヘン・セッションに加わっていたそうだな
「機械の無力 理解できたか?
「やはり『シン』を倒せるのは 召喚士しかいない

ユウナ
「そうですね もっと修行しないと……

ベルゲミーネ
「おまえが望むなら 修行に手を貸そう
「召喚獣の実戦訓練だ  どうだ 私と戦ってみるか

<選択肢:「たたかう」or「やめとく」→「たたかう」を選択>

ユウナ
「お願いします

ベルゲミーネ
「そう来なくてはな では 始める前に……
「おまえの召喚獣は いやしておいた  さ……始めようか

<戦闘:(ベルゲミーネの召喚獣)>

<ベルゲミーネ、イクシオンを召喚>

ベルゲミーネ
「好きな召喚獣を呼ぶがいい

<ユウナの召喚獣、やられる>

ベルゲミーネ
「未熟だな

<戦闘終了>

ベルゲミーネ
「まだまだ甘いが 素質は十分だよ
「私からの祝福だ 受け取ってくれ

<『スモークボム』を6個、“召喚士の心”をもらう>

ベルゲミーネ
「次に会う時までに きたえておくことだな

 

<南岸>

ティーダ
「うわあ……

ルールー
「これが幻光河よ

ティーダ
「へえ……

ユウナ
「幻光花っていうの
「夜になると たくさんの幻光虫が集まるんだって

ルールー
「河じゅうが光って まるで星の海

ティーダ
「へえ……
「あ! そうだ!

アーロン
「夜までなど待たんぞ

ティーダ
「あ……ああ……
「じゃ 『シン』を倒したら ゆっくり見に来よう!

<一同、シーンとする…>

ワッカ
「急がないとシパーフが満員になっちまうぞ

ティーダ
「シパーフ? 船のことか?

【ワッカ】
「ふふーん へっ

<ワッカ、指差す>

 

<北岸シパーフ乗り場(広場)>

ティーダ
「おわっ! すげえ!! うおー!

<ティーダ、シパーフを真のあたりにする>

ワッカ
「こいつがシパーフだ

ティーダ
「うわ〜
「乗りたい! これ 乗りたいぞ!

ワッカ
「おっし! 準備ができたら乗るぞ〜!

 

ユウナ
「シパーフ 久しぶりだな

ティーダ
「あ 乗ったことあるんだ

ユウナ
「うん 1回だけ 10年前 キマリといっしょにね
「おぼえてる?

キマリ
「シパーフが揺れて ユウナが河に落ちた
「シパーフは長い鼻でユウナを助けた
「ユウナは喜んで 3回 わざと河に飛びこんだ

ユウナ
「あ……

キマリ
「キマリは心配した

ユウナ
「……ごめん

キマリ
「ユウナは楽しそうだった だから いい

 

ユウナ
「わたし 10年前までベベルに住んでたんだ
「父さんが『シン』を倒してから ビサイドに移ったの
「キマリがいっしょに旅してくれたんだよ

ティーダ
「ベベル?

ユウナ
「エボン寺院の中心地で スピラで一番大きな街だよ

 

キマリ
「ビランは乱暴者だ でも ロンゾだからウソはつかない
「だから召喚士が消える話はウソではない

ティーダ
「うん 注意する

 

<待合所>

シパーフ使い
「ダメダメねーん ムリっポイかもョ〜?

ルチル
「そこをなんとかお願いしたい!

シパーフ使い
「ダメなものはダメなのネ〜

ティーダ
「どーしたんスか?

エルマ
「あいつったら この子をシパーフを乗せないって言うの!

<ティーダ、チョコボを見る>

ティーダ
「あ〜
「デカイもんなあ……

エルマ
「ったくハラ立つわ あいつ!

クラスコ
「どう考えてもムリだと思うけど……

エルマ
「それじゃあ なに? この子を置いていけっていうの?

クラスコ
「そんなつもりじゃ……

ルチル
「はあ……
「やむをえん シパーフはあきらめるぞ
「どこか徒歩で渡れる浅瀬を探す

エルマ
「了解です 隊長っ!

クラスコ
「それ すごい遠回りじゃないスか!

ルチル
「道がなければ切り開けばいい

クラスコ
「そんなムチャな……

エルマ
「さっすがルチル隊長!

【ルチル】
「うむ えいっ!

<ルチル、チョコボに乗り、さっそく出発させる>

 

道がなければ切り開けばいい

 

ちょっと印象に残っている言葉なんだ

 

ルチル隊長 元気かな

 

 

<広場>

アーロン
「10年前に……

ティーダ
「ああ 昔話?

アーロン
「ジェクトも ここで初めてシパーフを見た
「おどろいたジェクトは いきなりシパーフに斬りかかってな

ティーダ
「な なんで!

アーロン
「酔っていた 魔物だと思ったらしい

ティーダ
「はあ〜 しょーがねえなあ……

アーロン
「俺たちの有り金を全部出して わびを入れた
「そしてジェクトは それ以来 酒をやめた
「あの時のシパーフは今も現役のようだな

 

【女性A】
「シパーフに乗るのはタダですよ 寺院がお金を出してますからねえ

 

<待合所>

メイチェン
「シパーフについて語ってもいいかな?

<選択肢:「語らないで」or「ぜひ!」→「ぜひ!」を選択>

メイチェン
「うむ シパーフの生態ついては わからんことが多いんですわ
「たとえば……そう 食事ですな  シパーフは なにも食べやせん
「鼻で 河の水を吸いこむだけで あの巨体を維持しとる
「水中の小さな小さな生物を食べているという説もありますな
「うむ だいたい こんなところですわ

 

【男性】
「シパーフに乗れる人数は少ないんだ  乗るまで けっこう待たされるんだ
「でも召喚士様ご一行なら 最優先で乗れるよ  早くザナルカンドに行ってほしいもんな

 

ルールー
「シパーフに乗るのがそんなに楽しいの?

ワッカ
「わかってねえなあ……
「デカイ動物 それは男子永遠のアコガレなのだ!

ワッカ&ティーダ
「な!

 

【女性B】
「ルカの大会が終ったら すぐベベルへ帰るつもりだったのに……
「討伐隊が街道を封鎖してからずっと帰れなかったのよ

 

<広場>

シパーフ使い
「シパーフ乗る〜?

<選択肢:「まだだ〜よ」or「バトルの準備はよし! 乗せて!」→「バトルの準備はよし! 乗せて!」を選択>

シパーフ使い
「じゃあ 乗りな〜よ?

 

<シパーフにティーダたちが乗り込む>

 

シパーフ使い
「シパーフしゅっぱーつ!

 

 

 

TO BE CONTINUED....


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